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常春の紀の国、宮子姫の海

スポット情報

常春の国を、南へ南へと行く。日高川を越え、しばらく国道を進み、右にそれて行くと海辺に出る。小さなわだに縁取られた静かな海。けれど、防波堤にふさがれて、水平線は見えない。

若き日に、フィールドワークした時は、明るい光のもと低い瓦屋根の家がいくつか並ぶ、日本の漁村の風景であった。海は遠く、太平洋へと続いていた。今はロッジのような建物の散らばる、季節外れの海辺。このあたりが宮子姫の故郷、野島である。宮子姫は、文武天皇のお妃であり、聖武天皇の母上でもある。藤原不比等の娘ということだが、この海辺で生まれ育ったという。

毎日海に潜り、常春の大自然の空気を胸いっぱい吸って育った少女にとって、宮廷の生活はどんなものだったのか。

この海辺の水の、あまりに澄んだ美しさが、宮子姫の心の純粋さを語るのみ。

 

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