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雄山(おのやま)峠譚

スポット情報

アイキャッチは、雄山峠の頂上から北を写しました。和歌山と大阪を隔てる屏風のような和泉山脈を越える峠はたくさんあります。雄山峠は、和歌山市のいちばん東側を泉州へと越える峠で、熊野古道が通っています。(泉や紀州の人々は小栗街道とも呼びますが。)現代ではJR阪和線が通っています。

かつて和歌山大学のA教授がこんな話をして下さいました。「和歌山へ赴任することになって、阪和線で和歌山へ向かうと、だんだん山が迫ってくる。どんな田舎へ赴任するのかとものすごく不安になってきた。雄山トンネルを過ぎ、目の前に和歌山平野が広がっているのを見て、ほっとした。」と。で、最近、同じくK教授が、同じ話をご自分のこととして話すではないか!う〜ん、聞いたことあるなあ、と思っていると、種明かしをしてくださった。

実は、紀州徳川家初代の頼宣公、この峠を越える時、だんだん山が迫ってきてすごく不機嫌になられた。「私はいったいどんな田舎へ追いやられるのか?」と。峠を越えて和歌山平野の広がりを見てほっとしたとか。なるほどー、A教授もK教授も頼宣公ネタを使っておられたのかあ、でもいつの時代でもこの峠を初めて和歌山へ越える人はそうなんだろうなあ。今は阪和高速も通っていますが、山が迫ってくるのは同じです。峠を越えて広がる景色をお楽しみ下さい。

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