雨の和歌浦、木々も水も岩山も、梅雨の雨に包まれて静かです。このおさえられた鈍い光の中、玉津島神社の⛩の朱は、一層鮮やかです。
雨中の青石は、磨かれたようにさらに青さをまし、御拝殿へ私たちを導きます。
不老橋の下の水面も雨しきりです。
「御熊野の浦の浜木綿」ならぬ和歌浦の浜木綿も、伽羅岩を背景に咲き継いでいます。この岩は先程の青石、結晶片岩ですが、波や潮風にさらされてこのような状態になったといいます。
雲を羽織った名草山、右の船尾(ふのお)の山の向こう、紀伊山地は今は雨の中。降りしきる雨は恵み。明るい光、明光の和歌浦も素敵ですが、この雨の一日、グレーの中の緑の樹々の色を楽しみ、木の國がますます盛んになることを。
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